2020 Intensive Lectures

特別講義 AI
バリオン数非対称性問題

講師/Instructor
瀬名波 栄問 (Ton Duc Thang University・Researcher)
日時/Day and Period
12月1日(火)2限(10:30~12:00)~3限(13:30~15:00)
12月8日(火)2限(10:30~12:00)~3限(13:30~15:00)
12月15日(火)2限(10:30~12:00)~3限(13:30~15:00)
12月22日(火)3限(13:30~15:00)、16:00~16:45(セミナー)
場所/Room
zoomで行います。
授業の目的と概要/Course Objective
観測から我々の宇宙はバリオン非対称であることが分かっているが、その起源は未知である。この講義では最初に幾つかの代表的なシナリオを紹介した後、検証可能性の観点から最もタイムリーなシナリオである電弱バリオン数生成について講義を行う。まずこのシナリオの核である電弱一次相転移の基本的な計算手法から始め、次にバリオン数非保存過程で主要な役割を果たすスファレロンについて講義する。その後、非平衡過程を取り扱う方法としてclosed-time-path形式を紹介し、この形式に基づいたバリオン数生成の評価の仕方を具体的に与える。そして、このシナリオの検証方法として、ヒッグス物理、CP非保存の物理および重力波を議論する。最後に最近の進展と残された問題について述べる。
学習目標/Learning Goals
宇宙のバリオン非対称の問題がなぜ素粒子標準模型では解決できないのかを知り、どのように拡張すれば欠点が克服できるかを学ぶ。特に、今後20年で成否が判明するであろう電弱バリオン数生成のメカニズムを理解する。この講義を通して有限温度場の理論の基礎を学ぶ。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
--
授業計画/Class Plan
  1. バリオン非対称宇宙
  2. 有効ポテンシャルと再総和法
  3. 電弱1次相転移
  4. スファレロン
  5. バリオン数の定量的評価
  6. シナリオの検証可能性
  7. 最近の進展と残された問題
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
講義中に提示する課題についてレポートを作成する
教科書・教材/Textbooks
特になし
参考文献/Reference
講義中に随時紹介する
成績評価/Grading Policy
レポートで評価する
コメント/Other Remarks
--

特別講義 AII
高次元共形場理論

講師/Instructor
中山 優 (立教大学 理学部 物理学科 准教授)
日時/Day and Period
8月19日(水)9:00-10:15, 10:30-12:00
8月20日(木)9:00-10:15, 10:30-12:00
9月9日(水)9:00-10:15, 10:30-12:00
9月10日(木)9:00-10:15, 10:30-12:00
場所/Room
すべてオンラインzoomで行います。
授業の目的と概要/Course Objective
現代物理学において重要な役割を果たす共形場理論を学ぶ。特に、2次元(1+1次元)より大きい次元における最近の発展を議論する。
学習目標/Learning Goals
3次元Ising模型を共形ブートストラップを用いて解けることを納得する。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
Ising模型がなにか知っていること。経路積分量子化を知っていること。
授業計画/Class Plan
  1. 共形対称性の起源とその性質
  2. 共形対称性の表現論、空間埋め込み法、演算子積展開
  3. 共形ブーストラップとその応用
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
特になし
教科書・教材/Textbooks
高次元共形場理論への招待―3次元臨界Ising模型を解く (SGCライブラリ)/中山 優 (著)/サイエンス社
参考文献/Reference
--
成績評価/Grading Policy
レポートによる。
コメント/Other Remarks
--

2019年度 集中講義
2018年度 集中講義
2017年度 集中講義
2016年度 集中講義
2015年度 集中講義
2014年度 集中講義
2013年度 集中講義
2012年度 集中講義